そういう考え方もあるよね

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【初心者向け】人狼ゲームの基本的な考え方について考えてみた【汝は人狼なりや?】

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先日、はじめての人狼ゲーム会を開いてゲームマスターをしました。しっかりとした人狼はプレイしたことがない状態でのゲームマスター担当でしたが、「なるほどこういうゲームか〜」というのが見えてきたのでとても面白かったです!

で、人狼ゲームとはなんぞやということを理解するために、とりあえずゲーム中に思ったことをまとめてみました。(内容的には恐らく、ネットで「人狼 コツ」なんかで調べたら出てくるようなものかとは思いますが...)

※ここにあるのはあくまで一つの考え方であるため、この通りに100%進めるのが正解というわけではありません。状況はリアルタイムで何通りにも変わってくるので、そもそも正解というものはありませんが基本的な考え方はこんな感じなのかなーと思います。 


 

投票が人狼ゲームのウェイトの大半を占めている

人狼ゲームの大きなキーとなるのはやはり話し合いからの「投票」です。投票は市民にとっても人狼にとっても非常に重要なアクションで、投票により誰が追放されるかで場の状況がガラッと変わります。

そして、市民側にとっては唯一の人狼への対抗手段なので、あと何回投票のターンを迎えられるか把握しておくのは非常に重要であると考えられます。

例えば、10人ゲーム(人狼2名)の場合で考えてみましょう。1日(朝投票・夜襲撃)で2人ずつ脱落していきますので、もし人狼が2人とも生き残った場合、人狼勝利までの最短日数は3日です。言い換えると、この場合の市民側の攻撃権(投票による追放)は3回しかないということになります。

従って、市民チームが勝つ為には「いかに早くターゲット(人狼候補)を絞って無駄な投票を減らすか」がポイントになってきます。投票で誤って市民を殺してしまえば、残りの投票ターン数が減る上に生存市民の数も減りますので、2重の痛手です。もしそれが役職者だったら3重の痛手になります。

一方で人狼チームは夜にも攻撃権(襲撃による追放)を持っているので、「しのぎきれば勝ち」ということですね。

(こうして見ると思うのですが、人狼は一般的には「騙し合うゲーム」と認識されていますが、プレイヤーの大半は市民チームに属するので、どちらかといえば「信じさせる&見破るゲーム」といった印象です。とにかく嘘をつけばいいゲームではないということです!)

 

[市民チーム目線] 役職解説

◆市民 (特殊能力なし)

時と場合によりますが、基本的に嘘をつくメリットはありません。上級者同士ではそういう高度な戦略はあるのかもしれないですが、通常は市民が怪しい言動をして投票を集めてしまえば「投票ターン(人狼への対抗手段)」を一回無駄にする上に、市民チームの数が減るので人狼勝利へと近づいてしまいます。

また、市民が嘘をつくと場が必要以上に混乱してしまうため、堂々と正直に考えを話すというのが市民のお仕事になります。

市民は特殊能力がありませんが、逆に言えば「人狼のターゲットになりづらい」というメリットがあります。人狼チームとしては役職者に能力を使われることが厄介なので、特殊能力のない市民は襲撃の優先度が最下位になります。その立場を利用して身の潔白を証明しながら積極的に発言していくのが市民を楽しむポイントですね。

 

◆占い師 (毎夜ひとりを指名し、人間か人狼か知ることができる)

占い師はもっとも重要な役職です。特に初日は占い師の言葉なしでは市民チームには何の情報も無いので、しっかりとした投票ができず人狼チームに先手を打たれてしまいます。

そして、市民チームにとって一番困るパターンが「投票で占い師を追放してしまう」ことです。後のターンで情報が全く入ってこず、人狼に圧倒的に有利になります。

それを防ぐために、占い師はなるべく序盤に名乗り出るのをオススメします。「そんなこと言うと人狼に襲われる」と思うかもしれませんが、後述する騎士を味方につければ守ってもらえるので、襲撃で死ぬことは防げます。(もし襲撃や投票を回避できる話術があれば、あえて遅めに名乗り出る戦略もありですね!)

しかし、それを逆手にとって人狼チームが「自称占い師」を名乗り出るかもしれません。そうなると市民チームである騎士にはどちらが本物かわからないため、どちらを守れば良いか悩みます。お互いの正体を知っている人狼チームにとっては非常に有効な戦略です。市民チームは、もし占い師が2名以上名乗り出ても基本的に黒が確定するまでどちらも投票しないほうが無難ですね。

そのため、自称占い師が名乗り出たあとは「誰を占ったか?なぜその人を占ったか?」という説明にどれだけ説得力があるかがポイントになります。

 

◆騎士 (毎夜ひとりを指名して人狼の襲撃から守ることができる)

もし騎士が「本物の占い師」を守り続けていたら占い師は襲われずに生き残り続けることになるので、ある意味で人狼のターゲット優先順位としては一番高いかもしれません。

ですが騎士は自分自身を守ることができないので、基本的には正体を明かさない方がいい場合が多いと思います。人狼から騎士だとバレると、次の夜に襲われる可能性が一気に高まります。(占い師を偽っている人狼が、騎士をうまく騙して味方につけている状況では襲われない場合も有ります。ですが人狼はその状況であえて騎士を襲えば、市民目線では本物の占い師が「ニセモノ」に見えるので、そういう戦略もあるかもしれませんね。)

ただ、終盤で少数になると騎士が襲われてもチーム自体は勝てる見込みがある状況というのも出てきます。その場合は騎士であることをカミングアウトするのも戦略としてありかもしれません。その場合、少しでも多くヒントを出すために「誰を守ったか」という情報も付け加えるのがベターかと思われます。

また、もし疑いがかけられて投票追放されそうな場合は、騎士であることをカミングアウトして1日でも長く占い師を守り続けるのもありですね。カミングアウトした次の夜に人狼に襲われるとは思いますが、1日長く占い師を守ることはできます。

 

霊媒師 (毎夜、追放された人をひとり選び人間だったか人狼だったかを知ることができる)

序盤は仕事が少ない役職ですが、追放者が増えてくるゲーム後半で力を発揮します。主な役目としては、本物の占い師の確定です。占い師に占われた後に追放された人を調べることで、その占い師が本当のことを言っているかどうかがわかります。嘘だと判明した場合は、その占い師はニセモノである可能性が高いです。

また、調べる先をしっかりと絞ることで死んだ人狼の数も知ることができるため、あと人狼が何人いるかもわかる場合があります。

占い師同様、重要な情報を握っているためカミングアウトはした方がベターです。しかし、騎士にとっては占い師の方が守る優先度が高いため、あまりにも序盤にカミングアウトすると騎士に守ってもらえずに人狼に襲われてしまう可能性が高まります。人狼視点では「(占い師が名乗り出ている場合)騎士が守っているのは占い師だろう」と思うので、霊媒師を名乗り出ている人を先に襲う方が確実なのです。

占い師が名乗り出ていない場合はまた状況が変わりますが、やはり上記理由で占い師が名乗り出づらくなるので、序盤でのカミングアウトはリスクが高いといえます。しかし投票で追放されるとやはり市民側は大きく不利になるため、潜みすぎず目立ちすぎず、ここぞというタイミングで情報を提供する判断力が必要になる役職です。

[人狼チーム目線] 役職解説

人狼 (毎夜ひとりを襲撃して追放することができる)

このゲームの目玉役職ですね。強者感と罪悪感を同時に味わうことができます(笑)

人狼市民チームの役職を偽るパターンが基本になると思います。中でも、少なくともひとりの人狼が自称占い師を名乗り出るのが有効かと思われます。もし人狼が占い師を名乗り出ず、本物の占い師だけ名乗り出ている場合、その占い師の発言によって場の流れが支配されるため人狼チームにとっては非常に不利です。

また、もし人狼チームがみんな特殊能力のない市民のフリをしていた場合、発言力が非常に弱くなるため勝ちへ導くための手段がかなり狭まります。

夜のターンの襲撃先も重要です。役職者、場を支配している人、厄介そうな人などが主なターゲットになるかと思いますが、あまり適当に襲撃先を選ぶと自分の首を絞めることになります。

例えば、自分のことを強烈に疑っている人をすぐに襲撃してしまうと、「そうです私が人狼です」と言っているのと同じになるため、次の会議でほぼ確実に人狼を疑われます。しかし逆に考えると、人狼ではない人を強烈に疑っている人がいたなら、その人をすぐ襲撃することで人狼容疑を自分から逸らすこともできます。

また、役職者を優先して襲撃していくことでゲームを有利に運ぶことができますが、襲う順番も大切になります。例えば、本物と偽物の占い師が名乗り出ている場合、本物占い師を早く追放しようとして襲撃したとしても騎士に守られてしまっては無駄になります。それどころか、場合によってはニセ占い師であることがバレてしまいます。騎士に守られて翌朝の犠牲者が出なかった場合、騎士に「私はこの人を守りました」と言われてしまうともう片方の占い師がニセモノ確定してしまうためです。

しかし、このタイミングで人狼チームの他の誰かが騎士を名乗り出て嘘を言うのもありですね。「私はこの占い師(ニセ)を守っていたので、そちらの占い師(ホンモノ)が偽物では?」という戦略も使えるわけですね。こういったとっさの判断と機転が、人狼チームの面白さでもありますね。

 

◆裏切り者 (人間判定されるが人狼チームの仲間[誰が人狼かは知らない])

人間でありながら人狼サイドという、なかなかスリリングな役職です。立ち回りとしては最も難しい役職なのではないかと思います。味方である人狼が誰かがわからないため、市民チームの誰よりも早く人狼の目星をつけてそのサポートをする必要があります。

しかし悲しいかな、人狼も誰が裏切り者かは知らないので、夜のターンで襲撃されて死んでしまう可能性もあります。そのため、裏切り者は「人狼のサポート」「人狼にこっそりと裏切り者アピールをする」の2つが主な立ち回りとなります。

恐らく、効果的な手段としては「占い師を名乗り出る」パターンなのかなと思います。人狼視点で見れば、人狼でない者が占い師を名乗り出た場合は「どちらかが本物の占い師、そしてどちらかが裏切り者」という判断になります。そうなれば嘘の占い情報を使って、人狼にだけ「自分は裏切り者である」ということをこっそりと伝えることができます。

時と場合によりますが、占い師に限らず基本的には何らかの役職を偽るパターンがやりやすいのではないかと思われます。しかし、霊能者や騎士を偽るのはカミングアウトするタイミング的に少し難易度が高いのかなといった印象です。その分うまくハマれば効果的ですね。

 

最後に

ここに書いたのはあくまでも参考です。色々と戦略を書きましたが、同時に「そうではない可能性」も存在します。定石を逆手に取った戦略もたくさんあります。

その場の雰囲気、参加者の性格や気分などによって状況はコロコロ変わりますので、正解というものはありません。

そういう、決まった攻略法の無さが人狼の楽しいところではないのかなと思います。

「ワイはフィーリングで行くんや!」っていうのもありですし、「論理的に推理する!」というのもあり、「表情を見て心理戦でいきます!」もありです。

人がやるアナログゲームなので、パターンは何通りにも変化します。なので、あまりガチガチにならずに柔軟に楽しむのが人狼の良い楽しみ方ではないのかなと思います!

以上!!